朝焼小焼だ
大漁だ
大羽鰮の
大漁だ。
浜はまつりの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰮のとむらい
するだろう。
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大漁/つゆくさいろ
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大漁/しろねず
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大漁/きあか
大漁
「金子みすゞ 童謡全集」(JULA 出版局)
〈デザイン解説〉
「人間のよろこび」と「海の中の悲しみ」。視点を変えると意味する事がこんなにも違うんだ、とはっとさせられる詩です。
何気なく当たり前のように過ごす日常の中にも表裏一体のことってたくさんあるんだろうな、と改めて気付かされます。美しいと思っていた高層ビル群も地球にとっては緑が削られ、気候変動の原因になってなっている事に気がつきます。
海の中で、キラキラと鰯のウロコが反射し、無数の魚たちが波と一つなって泳ぐ姿はとても芸術的で、
美しい。いつまでも見ていたい、そんな事を思いながら描きました。