おてんとさまの車の輪、
黄金のきれいな車の輪。
青い空をゆくときは、
黄金のひびきをたてました。
白い雲をゆくときに、
見たは小さな黒い星。
天でも地でも誰知らぬ、
黒い星を轢くまいと、
急に曲がった車の輪。
おてんとさまはほり出され、
真赤になってお腹立ち、
黄金のきれいな車の輪、
はるか下界へすてられた、
むかし、むかしにすてられた。
いまも、黄金の車の輪、
お日を慕うてまわります。
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向日葵/やまぶきいろ
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向日葵/こんあい
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向日葵/とめこん
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向日葵/ふじいろ
向日葵
「金子みすゞ 童謡全集」(JULA 出版局)
〈デザイン解説〉
おてんとうさまの黄金(きん)の車の輪、その一節より、お日様のような向日葵を描いてみました。
黄色やオレンジを使って、車の輪のようにぐるぐると描き、明るくてあたたかい大輪の花、を表現しました。
向日葵の真ん中の部分を「小さな黒い星」にみたて、葉っぱにもきらきらと輝く星をあしらった元気いっぱいのデザインです。